NOTE

コンポストボックスから拡がりを考える
2020.3.30

以前、コンポストボックスが欲しいという要望があり、デザインしました。ホームセンターにも実際売っているのですが、なかなか見た目がイマイチ。コンポストという思想は庭づくりや農業においては特に大切ではあるのですが、それがもっとデザインにより普及させたいという想いがありました。

↑写真:庭のジプシーより引用

設置させてもらったのは、島根県にある蔵庭さん。今どういう風に使われているかまた見に行きたい。ソトコトにも掲載された話題のお店です。ここの庭をデザイン施工したのが、いつも造園で公私ともにお世話になっている庭のジプシーの橋口くん。

コンポストボックスは、針葉樹であるヒノキと経年変化が味わい深い真鍮の取手のシンプルな構成としています。ヒノキ板を四方の枠に落とし込んで壁を作るようにしていて、木板が腐った際は、その板を取り外すことができ、かつ既製品サイズの板なので、簡易に取り替えがしやすいというメリットがあります。

この発想で、庭だけではなく菜園を作るとき、菜園の周囲の枠においても同じような考え方で作ることもできます。写真のような感じですね。アメリカのオレゴンへ行ったときに、カナダのバンクーバーにトランジットで立ち寄りました。そのとき街中にあったアーバンファームです。自分たちの敷地内や周りの家の人たちと共用の農園を持っているという感じです。まるで山の土かのようなフワフワさで、よく手入れがされていました。

コンポストボックス1つから、暮らしの拡がりを想像・創造させてくれますよね。単なる庭というよりもそれからの拡張性を大事にしたいんです。横の繋がりが生まれて関係人口が増えていく少し豊かさが増えるような。野菜を取ったりあげたりもらったり。そうすると一緒に調理もしたくなる。食事も今以上に楽しくなりそう。そんな想いも込めてこのような提案をしました。建築だけではなく、庭やその周囲にまつわることまでデザインすることを心がけています。